雲取山・石尾根縦走 2006.11.03-04

くもとりやま・いしおね・2017m(東京都)



雲取山は、東京都、埼玉県、山梨県の境界にある標高2017mの山である。奥多摩と奥秩父の二つの山域の境界に位置し東京の最高峰・最西端でもある。妙法ヶ岳、白岩山とともに三峰山といわれている。日本百名山のひとつである。

万年山
七ツ石山から見る雲取山

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東京に来て4年になる。初めて行った奥多摩の山は、御岳山・日の出山だったその後、思い立った時に高水三山、本仁田山に会社の仲間と登ってきた。東京にこんなにも山深く自然があるなんて想像もしていなかった。そして東京に2000m級の山があることを知り、無謀(自分にとって)にも単独行で挑戦することにした。今回のコースは、1日目は、鴨沢から堂所、ブナ坂を経て雲取山に登り、2日目に長い石尾根を下り奥多摩駅に抜けるというものである。経験不足なので不安だが頑張ろうと思う。




1日目 (2006年11月3日) 鴨沢 〜 奥多摩小屋

歩行距離 9.5km
所要時間 6時間05分
累積標高差 (+) 1377m  (-) 158m
コース 鴨沢バス停10:00 → 小袖乗越 → 堂所 → ブナ坂14:30 →
 奥多摩小屋 16:05



土曜日、電車を乗り継ぎ奥多摩駅で下車、バスで鴨沢に向かう。10:00鴨沢バス停より民家の間を抜けて、小袖乗越から登山道に入っていく。木々はとても紅葉し美しい。せせらぎ音を聞きながら快適な登山道を延々と登っていく。14:30石尾根縦走路(雲取山と七ツ石山の分岐)に出る。左に折れ雲取山方向へ向かう。広い防火帯の尾根の快適な道を行く。週末なのでたくさんの登山者と一緒で、一人の自分としては安堵感がある。半分の登山者は、自分のように一人で登っているのに気付く。

単独行は、他の人とペースを合わさなくて済むので、自由で気ままだ。写真も撮りたいところで撮れる。これもいいなあ〜。単独行の魅力に気がつく。16:05雲取奥多摩小屋に到着し、宿泊費3000円を支払いチェックインする。小屋に荷物を置いたあと、時間があるので雲取山山頂まで行けないものかとトライしたが、遠くて20分も登り断念する。気ばかりはやる。

小屋には、二十数名の人が泊まっている。暖房設備は、囲炉裏と薪ストーブだけだ。暗くなるにつれて急速に冷え込み、外の氷点下前後の気温だろう。寒い〜。酷使した足は寒くて痙攣を起こしそうだ。囲炉裏で温める。囲炉裏の周りは中高年の登山者でいっぱい。山登りの自慢話で花咲く。みなさん経験豊富な人たちばかりで、経験談を聞く。「3000m級の山は、酸素不足で息苦しいのか?」と質問したが誰も答えてくれなかった・・・。

この小屋は、素泊まりなので夕食は自分で準備する。小屋で500円で買ったビールで晩酌。夕飯はインスタントラーメンに餅を入れて食べる。室内の明かりは、ガソリンのランタンとバッテリーの非常灯だけ。雰囲気がいい。少し早いが21:00眠りにつく。寝室は、暖炉のある部屋のとなりで両側に二段の棚になっている。建物は年代もので少し傾いているような気がする。布団は清潔な分厚くふかふかの白い羽根布団。寒さで頭が冷えるが、布団にくるまり朝まで安眠する。初めての山小屋泊。




2日目 (2006年11月4日) 奥多摩小屋 〜 雲取山 〜 石尾根 〜 奥多摩駅

歩行距離 22.3km
所要時間 12時間15分
累積標高差 (+) 961m  (-) 2368m
コース 奥多摩小屋06:00 → 雲取山07:00 → 奥多摩小屋07:30 → 七ツ石山09:05
→ 鷹ノ巣山11:20 → 水根山 → 三ノ木戸分岐 → 登山口16:20 →
    奥多摩駅18:15


05:00起床。ザックをそのまま小屋に置き、06:00雲取山山頂に向かう。07:00山頂に達する。ガスで視界が悪くまわりの景色を見ることができない。1813mのピークからは、これから歩く七ツ石山、高丸山、鷹ノ巣山等の稜線が見える(下写真)。07:30小屋に帰り改めて出発準備する。朝食のあと08:00に出発し奥多摩駅を目指し石尾根下り始める。

09:05七ツ石山山頂(1757.3m)に達する。山頂からは雲取山の山容がよく見える。七ツ石山を過ぎ大きな岩が目立つ場所を通り過ぎる。防火帯はだんだん幅が狭くなっていく。高丸山の巻道を進む、両側が笹の山道は、平坦になり快適だ。視界は回復せず周囲の景色は見えな。視界が良ければ右に富士山も見えすばらしい眺望だろうに・・・。鷹ノ巣山避難小屋を過ぎ、急登を登っていく。

11:20鷹ノ巣山山頂(1736.6m)に達する。12:00頃から深いガスがかかり、先が見えなくなる。幻想的な森の中にいる。疲れと不安で少し朦朧としてくる。自分は、今まさしく冒険をしている。六ツ石山あたりを歩いていると思われるが、標識を見つける事ができず今いる位置を把握できない。急に、大きな動物がガスの中で動いているのが見え、驚く。大きな鹿だった。山道は下りが続き始め、酷使した膝はガクガクだ。とにかく前に進む。16:20やっとのことで舗装道の林道に出る。体は疲労に限界に達する。最後の力を振り絞り舗装道を下っていく。周囲は暗くなっていくのでヘッドランプを用意する。18:15ようやく奥多摩駅に到着する。早速店でジュースをがぶ飲み、アイスクリームにかじりつき、生きている自分を実感する。初めての単独行は、計画通りいかなかったが、無事下山できて深い達成感を感ずる。結局2日目は、22.3km歩いたことになる。ほぼ限界だった。奥多摩駅より電車に乗り帰路に就く。




丹沢山
奥多摩駅でバスに乗り鴨沢バス停で下車する。
丹沢山
中腹は紅葉真っ盛り。
丹沢山
昼メシはおにぎり2個
丹沢山
石尾根縦走路に出る。
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ブナ坂を過ぎたあたりで。
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石尾根縦走路は広い防火帯で樹林がない。
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雲取奥多摩小屋を過ぎ五十人平を見る。左の山は七ツ石山(1757.3m)。
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初日雲取山山頂を目指したが途中で断念する。
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2日目早朝再び山頂を目指す。山頂はすぐすこだ。
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雲取山山頂(2017.1m)に立つ。
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雲取山は東京都の最高峰で日本百名山のひとつ。
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雲取山避難小屋
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雲取奥多摩小屋に泊まる。
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丹沢山
雲取山を下山し雲取奥多摩小屋に戻る。
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これから歩く長大な石尾根
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丹沢山
雲取奥多摩小屋を出発し奥多摩駅を目指す。雲が押し寄せ幻想的だ。
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雲取山の西側の稜線・縦走路で繋がっている。
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目指す七ツ石山
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七ツ石山山頂(1757.3m)に達する。
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七ツ石山山頂から雲取山方向を見る。
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七ツ石山を過ぎ岩のある道を歩く。
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防火帯は少しづつ狭くなっていく。
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高丸山の巻道を行く。平坦で歩きやすい道が続く。
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紅葉の中を歩く。
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鷹巣山避難小屋の前にある案内図。
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鷹巣山への上り。
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鷹巣山山頂に達する。
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鷹巣山山頂
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鷹巣山から六ツ石山を目指す。
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榧ノ木山だろうか?
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鷹巣山を振り返る。
丹沢山
広い防火帯になる。
丹沢山
ガスがかかり神秘的だ。
丹沢山
今自分がどこを歩いているのか分からなくなる。
丹沢山
丹沢山
鹿が突然現れ驚く。
丹沢山
体力が消耗し、石尾根登山口を抜ける。


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